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ぱすてぃ

Author:ぱすてぃ
百合が好きでポケモンを好む、文章を書く人です。
好みのゲームは任天堂系/テイルズはじめRPG全般/デモンズ・ダークソウルなど。
百合は小説漫画といろいろ。百合文も書きたいです。

【ドラクエ10】
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ポケットパスタ・ゲーム記
ゲームのプレイ日記を書きたい分だけ書くブログです。3DS「RPGツクールフェス」で『かけらのメガルエ』を第1回コンテストに投稿中。
第百四話「米澤穂信<古典部>シリーズ・3作目まで感想!」
 ちょっと前に読みたいとか言っていた「文化祭を舞台にした小説」。探した中で、米沢穂信の<古典部>シリーズを第3作の『クドリャフカの順番』まで読んだので、拙いながら感想を書いてみようと思います。

 長くなりそうなんで、追記にしまいますねー。
 あと、今回はネタバレを含まずに書こうと思います。

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 ではでは、こっから軽くやっていきます。

○ざっとはじめに

 著者の処女作『氷菓』からはじまる、青春ミステリのシリーズです。今回は3作目『クドリャフカの順番』まで読んでの感想になりますが、現在5作目まで刊行中。
 ミステリでも人が死ぬものではなく、舞台となる学校で起こる不思議な出来事の謎を、主人公たちが属する「古典部」の面々が解き明かしていくというのが基本姿勢。
 最初の謎の起点は軽いものであることが多いのですが、核心に秘められた人々の感情のほろ苦さが印象に残る作品です。
 キャラ小説としての側面も強く、メインキャラ4人は話が進むごとにキャラが定着していき、掛け合いも魅力的になっていきます。

 とりあえず一言、すげぇ好きですこのシリーズ。
 ミステリには本当に疎いので出てくるミステリネタを用いて読解できてない状態なんですが、それでも十二分に楽しめます。青春ミステリというジャンルは私にものっそい合っているのかもと思えましたが、特に『クドリャフカ』はこれ以上に好きなものに出会うのが難しそうなくらい気に入りました。


○キャラクター

 本作のメインキャラは、一年生だけで構成される高校の部活、「古典部」に所属する4人です。

・折木奉太郎
……主人公。「省エネ」主義者だが、事件の核心を「考える」力に優れ、いつも事件を解決に導く推理役となる。

・千反田える
……清楚なお嬢様。だが好奇心の塊で、その発露たる「わたし、気になります」という決めゼリフを発端としていつも折木を振り回す。

・福部里志
……折木の親友。博識かつ様々なことを「楽しむ」ことを信条としている享楽家だが、「データベースは結論を出せない」と自認してもいる。

・伊原摩耶花
……折木と腐れ縁。自他共に厳しい童顔少女。里志に長い間恋慕しており、それを主張もしているが、里志にははぐらかされ続けている。

 あとは事件に合わせて、随時新キャラが登場。のちのちの舞台で再びちょいちょい顔見せすることが多いです。
 
 基本、主人公の折木の一人称文体で進んでいきます。彼のやや斜に構えた視点による各キャラの描かれ方も本作の魅力のひとつ。しかも『クドリャフカの順番』では……

 とりあえず、概要とキャラだけ紹介して。あとは各作品ごとの雑記感想という形に運ばせていただきましょう。


◆『氷菓』

・第一作。まだこちらもキャラとかが掴めてない状態なので、やけに芝居がかった物言いをする里志とかにちょっと違和感を覚えたりもする状態でした。
 でも読み進めていくうち、彼もほかの3人も、おおよその人物像が固まってきて、それからはスムーズに。初回なので、古典部に4人が集まるまでの過程も描かれ、だんだんにぎやかになっていく雰囲気も楽しめました。

・事件の内容は3作中もっともシリアスと言えると思います。この事件が今後の古典部の活動の方針の基本的な基盤になることもあり、重要度の高いものですしね。

・若干、真相部分における核心人物の行動が明確に説明されてないという印象を受けました。過去のことであるから、あまり話したくないものだから、など、説明はつけられます。

・この時点ではとりあえず、折木=キョン+オカリンで千反田さんはかわいいなぁというキャラ萌え評。あと摩耶花→里志は実にジャスティスと思いつつ、里志の摩耶花に対する感情が気になってました。


◆『愚者のエンドロール』


・事件が古典部自体のことではなく、とあるクラスの映画製作への助力という形で進む本作。そのクラスは2年生、つまり上級生ということもあり、助言することと介入してしまうことの程度の問題に悩む、なんて事情が出てきます。その描かれ方の細かさが魅力のひとつかも。

・相変わらず省エネ主義者の折木ですが、なんだかんだで自分の意志で「考える」ことに向かっていきたい彼の姿がより強く描かれ、彼のそうした姿勢を才能だと評価する人物、入須先輩の登場もあることから、このへんの主人公の意志まわりの問題も核心のひとつ。これに関しても丁寧ではありますが、「折木さんもう省エネやめてたんじゃね?」と思ってしまうこともしばしば。

・先輩の制作途中の映画を評していくシーンがありますが、下級生ながら古典部のみなさんの批評の鋭いことエグいこと。また、古典部内でも幾度となく意見が戦わされ、ともすれば険悪っぽいムードに見えることもしばしば……なんですが、本気で議論をする彼らの真剣さに、私はどこか悔しい思いすら感じてしまいました。
 他人を真剣に評する、ということの難しさ、厳しさ、そして面白さがしっかり描かれてる話、だったと思います。

・このへんから千反田さんの「わたし、気になります」が作品中最大の決めゼリフになってきた感が。と同時に、千反田さんは疑問役で、事件捜査に対する理解度がメンバーの中でひとりだけ低くなっていたりと、ポジションの明確化が図られた印象がありました。とはいえ、悪い改変という感じではなく、本来の性格が出てきたというように受け止めましたが。

・1作目もそうですが、本作における最大の隠しネタ=当該人物の心境というのが面白いです。ここの生々しさ、厳しさが強いのが2作目のコレの特徴と言えるかも。

 ……と、1作目と2作目はそんな感じの評です。どの話にしても、どたばたなキャラの掛け合いに反して、結構根底にある感情は深く、ときには暗く陰を帯びていることもあって、そのギャップを意識することが多かったです。

 それでもって、3作目。

◆『クドリャフカの順番』


・入学時からはじまる1作目から来て、ついに舞台が、そう、文化祭です。当初はこれを読みたいがために前2作も読んだようなもの(そっちも単体ですごい好きになりましたが)。

・そして、これこそ求めていた文化祭小説だってのにガチで出会っちゃった気がします。以前文化祭小説に魅力を感じる理由として、「非日常空間ゆえに許容されるドタバタ展開劇」を描けそうな舞台だからというのを第一に挙げたんですが、本作はまさにそれを主体として描かれていてびっくり。文化祭の前日の夜から当日だけで完結しているという点も好みにばっちり。

・しかも、本作は場面ごとに一人称がメインキャラ4人の中で切り替わりながら進んでいくという、これまた私好みの進め方。その形式自体にも、これまで折木視点だけで語られていた古典部メンバーの内面が分かるという面でも、非常に魅力的な要素です。

:<視点転換の話> 千反田さんボケキャラすぎ、里志テンションヤバすぎとかでめちゃ面白かったです。里志から摩耶花への感情が、とりあえず方向性は明確化されているのも見所。摩耶花の愛情を里志が受け入れない理由も、明かされないにしろ少し読みとれたような気がします。2作目のころから少し思ってはいたんですが、折木さんが関わっていそうですねぇ。本作での里志の抱えた問題と直結していそうな。

:<視点転換の話2> 今回はそういうわけで折木以外のキャラの心理的成長が目立つ感じでしたが、特に里志と摩耶花の物語だった感じがしますね。折木と千反田をメインペアとすれば、脇に回る二人のそれゆえの悩みという感じでしょうか。里志は特にそれが強かったですね。でも、彼の抱える問題はあくまで彼が自己解決まで持っていく、というのがまた彼らしいというか、このシリーズらしいというか。

各イベントの描写も、雰囲気の盛り立て感がすごくてによによしてました。特にお料理研のワイルドファイアみたいなのは本当に憧れますねぇ。ネタを広範に仕入れないと、こういうのを密度濃く書くことはできないでしょう。


 というわけで、もともと前2作が気に入った上で、『クドリャフカ』は本当にど真ん中で好みを突かれました。
 ミステリだけど人が死んだり傷ついたりはしない、キャラ性が強い、ドタバタ劇、議論が面白いとかとか、本シリーズは個人的に「自分でやってみたい」と思う要素をかなり内包していて、なんとかここから学び取っていかなくちゃと思う次第です。

 いやー、しかし、無知なもので『愚者の』に常識として出るような古典名作ミステリの話とかが分からないのが悔しいです。当たり前のこととして読めるくらいになりたいですねぇ。

 あと、ミステリをちゃんとミステリ読者として読解しながら進んでいけるようになりたいです。なんというか、描写とかから犯人なりを予測しながら読んでいくものなんですよね、ミステリって。私、ほとんどそういうことができなくて、これで本当にミステリを読んでると言っていいのかな? とか思っちゃうことがあります。そのへんちゃんと習得すれば、より楽しいのかなぁ、なんて。その方法が分からないから困ってるんですけどね。

 その面を抜いても、キャラ小説として十二分に面白い作品です。もう4作目も買ったので、これからまた追っていきたいですねぇ。昨日、まだまだ未完のシリーズだってことを知ったんですがほんと今後が楽しみです。


 それでは、今日はこのへんで。いろいろ犠牲にしそうですが、ちょっと創作とか小説とか、そのへんにしばらく没頭できる状態を作ってみようと思ってます。
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テーマ:感想 - ジャンル:小説・文学

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